第11章 戦い続ける為に
リヴァイはグッと手に力を込め、
私を強く抱きしめると
「人肌が恋しい、というよりは、
生を実感したいだけだ。」
そう言って小さく笑った。
“生を実感したい”
聞き慣れない言葉を、何度か頭の中で復唱する。
壁外調査へ出ると、
毎回三割を超す犠牲が伴い、
調査兵団の兵士の生存率は極めて低いと
エルヴィンから聞いていた。
身体を重ねることで、
自分が生きていることを感じる。
リヴァイの言い分は、
もっともなことの様にも思えた。
「……分からない、でもないな。」
「なんだ。お前も俺と同じ理由で
身体を許して来たのか?」
私の呟くような声に反応し、
少し身体を離して顔を覗き込まれる。