第11章 自立しないと。
「さて!町町~っ」
「何処に行きましょうかね!」
見渡す限り人、人、人。中にはこの時代には似合わないリーゼントやら丸刈りやらもちらほらいるが、それは恐らく伊達軍の人なのだろうとニヤニヤした。
「椿ちゃん、これカステラだよ!」
「なんですかそれ!」
はある一角からおいしそうなにおいが漂ってくることに気が付きそれを追ってみてみると、あの平成で追いやって程食べたカステラがあったのだ。この時代でも見れるなんて!とは感動するばかりである。
「嬢ちゃん!かすていらを知ってるのか!」
「はいっ食べたことあります!ふわっふわで、甘くて!」
「そうそう!口の中でとろける様な感じ、おいしいよなぁ」
横から店主が顔をだしはカステラについて店主と盛り上がっていた。
その様子を見た椿はカステラを手に取り、包んでくださいと買っていた。
「私も食べてみたいです」
むっとした椿を見るに、恐らく楽しそうに話す2人を見て嫉妬したのだろうと店主とは顔を見合わせてクスクスと笑った。
と、椿がカステラを受け取ると、キラリを輝くものに目を付けた。もその視線を追うと、そこには指はがあった。どうやらここはアクセサリーも売っているらしい。
「これは…?」
「指輪だよ、こうやって指にはめるの。」
「よく知ってんなぁ」
はどーもと苦笑いをした。ここで無駄に知識を出してしまうと怪しまれるかもしれないと思ったが、それほど店主は気に留めてもいないようなので安心する。
「嬢ちゃん達可愛いから、お揃いで買ったら安くしといてあげるよ!」
「ください。」
即答で椿は指輪を2つ購入し、まいどっと声を聞いて店を後にした。