第13章 奥州でも話します。
「何しているのですか!さん、もう大丈夫ですからね…!」
「ご、ごめん椿ちゃん…っ」
流石忍びだ。政宗や小十郎、慶次に留められる前に椿は腕の中にをおさめた。
その様子をみて慶次は驚いたようにしていた。どうやら状況把握ができていないようだ。
「ちゃん、供って…」
「前田慶次、ですね。さんをこれ以上困らせないでください」
泣きそうにしているをなだめながら慶次にガンを飛ばす。政宗は慣れているせいか鼻で笑い飛ばす。
「何しにきやがった、まさか正義のheroの登場とでも言うんじゃねぇだろうな」
「相も変わらず南蛮語を…趣味が悪い」
椿は武器を持っていない政宗に苦無を投げつけた、が政宗は軽い身のこなしでそれをかわした。は小十郎と向かい合っていたあの時より殺気は幾分かないのはわかったが、それでも見ているだけしかできなかった。
「椿ッ政宗様に何をしやがる!」
「うるさいっさんを困らせたんだからこれ位なんともないだろ?!」
どうやら部ちぎれているらしく口調がブレッブレである。
「何にも知らないくせに…さんが一人で抱え込んでるモノはアンタ等が思っているようなちっぽけなものじゃない!!」
「椿ちゃん、もういいよっ大丈夫だから!」
「ですがっ」
「私は十分だよ!」
そういうと苦無を構えていた手を下ろし、どうにか平常心を取り戻してくれたようで力強くを抱きしめていた腕を緩めてくれた。
慶次は椿の言葉を聞いて俯いてしまった。政宗も小十郎も戦闘態勢をとっていたがその警戒を緩めた。