第3章
「お前名前何てんだ?」
「あぁー、無いんだ」
「名前無いのか?」
「あぁ、物心つく頃には奴隷で名前なんて呼ばれたこと無かったしな」
「てことは生まれ故郷とか知らないのか」
「まぁ、」
「ふ~ん…」
虎汰も話を聞いていたようで鼻で私をつつき意志を伝える
「虎汰、ん、分かってるよ」
頭を数回撫でると虎汰は食事を始めた
「名前無いならつけていい?」
「え?」
驚いたように目を見開く
「いや、ダメならいいんだけど」
「いや、違う
ただ驚いて…ホントにつけてくれるのか?」
「あぁ、」
「ありがとう」
礼を言い嬉しそうに笑った顔をみてこっちまでつられて笑顔になる
「じゃあ、お前は今日から日向!笑顔が日向みたいにあったかいからな!」ニコッ
「っ/////」
「あ、あと日向行くと来ないなら一緒に来ないか?」
「え?」
「日向のこと気に入ったんだ!」
「お、俺でよげれ"ば」
涙を零した日向に近づき頭を撫でると抱きついてきたのでそのまま落ち着くまで撫でる
「グズッ、ありがとう、も、大丈夫だ」
「よし、じゃあ一緒に飯食うか!」
と2人テーブルに目を向け絶句する
「虎汰!お前全部食うなよ!!」
『早く食べない方が悪いよ』
「なっ!あんなにいっぱいあったんだぞ!?」
『僕お昼寝してきまぁす』
さっさと出て行ってしまった
飯……
私のご飯…
「ははっ(笑)しゃーない、また作るか」
日向が厨房に向かった
やることが無かったので日向の後を追い厨房に入っていった
「手伝うよ、」
2人でクッキングし結局匂いにつられ虎汰も来て2人と1匹で食卓をかこむのだった
「虎汰、お前の胃袋見て見たいよι」