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モブリットと妄想日記

第10章 欲求



「エールーヴィンっ!
あっそびーましょー」

ノックをして
ドアに向かって声をぶつける。


「入れ。」


おかしそうに笑う声を確認して
エルヴィンの部屋へ入った。


「え、入っちゃダメじゃん」


入った瞬間、
目の前にいたのは
着替え中で上半身裸のエルヴィンだった。


「今更何てことはないだろう。」

「まぁね。」


きっと世の女性は
興奮するであろうこの状況。

けれど、エルヴィンの半裸なんて私は興奮しない。

これだけ長い期間同じ幹部として
行動していると、
ただの家族のように感じてくる。



っていうか
モブリットにしか
興奮しない。



さも当たり前のように
私はどかっとソファに腰掛け、
暇を埋めるべく
エルヴィンの身体を舐めるように観察した。


見慣れているとは言っても、
こんなにじっくり見つめるのは
初めてかもしれない。
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