第8章 ヤキモチ
「ハンジさん!
エレンが困ってるじゃないですか。
あんまり一方的に話を進めないで
あげてください。」
そんなハンジを止めるのは
もちろんモブリットの役目であり、
ハンジの身体を抱きかかえるようにして
エレンから引き剥がした。
そしてもう一人。
黙ってその様子を見ているカコ。
一定のリズムで
机と指とで音が鳴らされている。
リヴァイはティーカップで
口元を隠しながら、
チラッとその様子を見やって、
呆れるようにまた違う方向へと目線を移した。
気付くと、ハンジの追求対象は
モブリットへと移行しており、
モブリットは肩を掴まれ
グラグラと頭を揺さぶられていた。
肩を掴む手を剥がそうと、
モブリットが肩に置かれている
ハンジの手に自らの手を重ねた時だった。
大きな音を立てて机が揺れた。