第5章 願い事

「何？」

「カコさんに…
あ、カコに
俺しか見えませんよーに。
とか？」


今度は
私が目を丸くする番だった。


「自覚ないだろうけど、
カコは結構モテるから。」

「モテないよ。」


恥ずかしさを隠すために
今度はおでこを机につけ、
なんとか声を絞り出す。