第2章 モブリットの酔っ払い
「だから辞める。主夫になる。」
「いやいやいや!
それはちょっと困っちゃう!」
モブリットは急に身体を起こして、
私を挟むように手をつき
私を見下ろす。
「お金なら貯めてるからしばらく大丈夫だし。」
「モブリット…目が怖いよ…?」
いつもと違うモブリットの視線で
変な汗が流れそうになる。
「今日は、とりあえずもう寝よ?
遅くまで飲んで疲れたでしょ?」
モブリットの胸板を
さりげなく押してみる。
あまりモブリットが酔っ払うことなんてないから、どうすればいいのかわからない。
しかし、案の定モブリットの顔がジワジワと近付いてくる。
無意識に目を瞑ると、
ボフッと私の頭の横に
モブリットの頭が落ちてきた。