第2章 モブリットの酔っ払い
「ただいま…」
「おかえりー遅かっ」
私が言葉を言い終わる前に、
気付いたらモブリットに抱きしめられていた。
…いや、
そんな優しい言葉ではない。
気付いたらモブリットにタックルされて、ソファに押し倒されていた。
しかし、私に抱きついたまま
モブリットが動かない。
「え、モブリット…?大丈夫?
なんか気分悪い?」
「悪くない。」
ぎゅーっと
私を抱きしめる腕に力が入った。
一応意識があったのを
確認して安堵。
だけどあれだ。
…お酒臭い。
これはだいぶ飲まされた
パターンだな。
あと、重い。
普段はちゃんと私に体重がかからないように気を使ってくれてるのだけれど、
今はそういうところまで
頭が働いてないらしい。
案外いい身体をしている彼は、
その分体重もしっかりある。