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君を想う理由〜ヒミツゴト〜
第2章 伸ばした手が触れる残像。
ポロポロとこぼれ落ちる涙で頬を濡らしながら、俺は唇を噛み締めた。
「ーーーーー悠…」
心地よく響くその声を、俺は何度頭の中でリピートしただろう。
忘れることが出来なかった拓真の声を何度聞きたいと思っただろう。
それももう…。
「悠っ!!」
「っ?!!」
突如部屋の中に響いた怒号にビクッと驚き体を起こす。
……え。
信じられない。
何が………どうなって……。
世界の音が消えるとはこういうことか、と自分の思いとは裏腹に酷く冷静な頭でそんなことを思った。
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