第2章 伸ばした手が触れる残像。
俺の言葉に一瞬拓真の瞳が揺れ、俺の体はそのまま仰向けにベッドに縫い付けられた。
『あぁっ…!』
『っく…』
痛い。
体が沈む。
下腹部に感じる圧迫感に瞳から流れ落ちる俺の涙を舐めとりながら、拓真がゆっくりと腰を動かす。
『はっ!…あんっ!』
その律動はだんだんと早くなり、ベッドがギシギシと激しく音を立てる。
『悠っ…ゆ、う…』
何度も何度も俺を苦しげに呼ぶ。
その声に胸が締め付けられる。
『ああっ!拓真っ、んああっ!!』
必死に拓真に抱きついて置いていかれない様に、何度も背中に爪を立てた。
そんな俺を抱きしめたまま、拓真は律動を緩めない。
『イくっ!イっちゃ…あああっ!!』
『っ、くっ!!』
俺は最後まで“好き”の二文字を口にしないように、何度も言葉を飲み込んだー…。