第3章 時には昔を思い出そうか
それから数日経った頃・・・
沖「瑠維、ちょっといいですかィ?」
総悟に手招きをされ、向かった先は屯所の裏。
・・・なに?私、カツアゲでもされんの?
沖「瑠維、頼まれてたこと。調べがつきやしたぜ」
『ごめんなさい!!命ばかりはお助けを・・・ってあれ?』
あ、なんか謝ってしまった。仕方ない、総悟がこんなに真面目な顔してるんだから。うん、これのせいだ。
沖「・・・」
『ああ、ごめんごめん。で?前頼んだ事って確か・・・』
沖「辻斬りの被害者のことでさァ」
そうだったそうだった。確か志士たちとの関係があるかないかについてだったっけ・・・
沖「瑠維の言ったとおり、奴らは全員攘夷志士」
『やっぱり・・・』
沖「しかも、攘夷戦争終結後に大量粛清されるはずだった者とその関係者でさァ」
そう・・・だろうね。池田家が絡んでるってことは、それ以外には考えられない。
沖「それともう一つ」
『ん?まだあるの?』
沖「今回の事件、大きく関わっているのは一橋」
『一橋・・・か』
ここまでは予想通り。そんなくだらないことだろうとは思っていた。でも、どうして・・・
沖「どうしてそれがわかったか、知りたいですかィ?」
『・・・ええ』
沖「今回の被害者は攘夷志士。共通点はそれ以外にもあった」
共通点?
沖「全員が姉古原の戦いに加わってた者たち」
『姉古原の戦いっていうと・・・一橋斉冬か』
姉古原の戦い・・・?
それって確か、
沖「瑠維、アンタや万事屋の旦那も関わってたんじゃねェのか?」
『っ・・・』
そう、確かに関わった。でも、私は長いあいだ地球にはいなかった。捕まった覚えはない。
でも、
『銀時は?』
沖「旦那なら平気でしょう。心配するまでもねぇや」
総悟はふざけたように言う。
それに私が反論しようとした瞬間、総悟の雰囲気が変わった。