第5章 Locations subject to rainbow
[桑田碧海]2
今の奈々美の機嫌の悪さを知っている者たちはそれを止めに入る
…勿論、危ないのは恋次だからだ
「あ、恋次おはよう!ごめんね何でもないの。気にしないで」
何と彼女はいつも通り
二人はホッと胸を撫で下ろした
そこで冬獅郎はある事を思い出す
「…阿散井、少し外に出よう。話したい事がある」
「…分かりました」
急に真剣になった冬獅郎に恋次はゴクリと喉を鳴らした
「二人どうしたんですかねぇ乱菊さん」
「さぁ?男なんてモンは理解不能な生き物よ」
(まぁ隊長がなにを言おうとしてるかは大体は予想が付くけど…)
その場から立ち去った男二人を見て、奈々美は乱菊に尋ねてみるが、それは曖昧に返されてしまった
「話って何スか?日番谷隊長」
「ああ。時に変な事を聞くがお前、きちんと自分の隊の隊員見張ってるか?」
慎重な面持ちでこんな事を聞いてくる冬獅郎に、恋次は少し驚いていた
「え、見張ってるって言うか…まぁハイ適当に…」
「そうか。ならいいんだけどな。だが更にもっと見張っとけ。アイツらに隙を作らせねぇくらいにな」
「…はい」
彼の質問の意図が全く掴めないが、取り敢えずこの言葉を噛み締めた恋次だった
桑田碧海(ソウデンヘキカイ):世の中の移り変わりが激しいことのたとえ