【ポケモン】トリップとかありえn…ってしてるっ?!【擬人化】
第6章 仲間
“どうして君は、いつも私の側にいるの?”
突然聞こえてきた、少女の声。
俺はその声の主であろう人物を見て、コレが夢であると実感した。
…あの少女は、まだ小さい頃の俺。
“…お父さんの言いつけだから…。”
問われた少年はそう答えた。
この少年は誰だろう…。
思い出そうとしても、思い出せない。
…ただ分かることは、とても大切な人だったような気がする…。とてもとても大切な…。
“君は、嫌じゃないの?…私なんかと、ずっと一緒にいて…。”
幼い俺は、静かに少年に問いかけた。
“…。”
少年は答えない。
“…私はね、お父さんに嫌われてるの。毎日毎日、痛い注射を打たされる。…私ね、聞いちゃったの。お父さんにとって私は、大事なジッケンザイリョウなんだって。だから私はこの家から外にでれないの。”
昔の俺は、そう笑いながら話していた。
少年は静かに昔の俺の言葉に耳を傾ける。
“…なら俺が、お前を外に連れ出してやる…。”
少年はぽつりと、そうつぶやいた。
幼い俺は首を振り
“君が友達になってくれるだけでいいよ。…私の名前は碧。…君は?”
と、静かに聞いた。
すると少年は静かに答える。
“…俺の名前は、遙人…。杞冬(コトウ)、遙人…。”
“っ!そうっ!!…よろしくね、”