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[進撃]何度でも[R18]

第8章 実験


「命令だ…何とかしろ」

開けた草原のど真ん中、兵長の怒りを含んだ声が響く。

「はい…」

エレンは俯き加減に呟いた。
少年らしい滑らかな肌には冷や汗が滲んでいる。

それも無理はなかった。

エレンの巨人化実験は失敗に終わり、目的の成果を得ることが出来なかったのだ。

『実験失敗…か』

私は木陰でバインダーを抱きながら空を見上げる。

遠くの方で、兵長を宥めるペトラさんの声が聞こえていた。

「!温かい紅茶が入ったぞ、一緒に飲め!」

風景画でも描くかとペンを握ったところでオルオが呼んでくれた。ひとりで居たのを不憫に思ったのだろうか。

やっぱり何だかんだ良い人だ、男色家だけど。

私はリヴァイ班の待つテーブルへと歩を進める。その心はとても穏やかだった。
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