第21章 兵長のターン【R18】
目の前でカットソーを脱ぎ捨てた兵長が言う。
「いいか……覚悟しておけ。俺はどんな手段を使ってでもお前を落とす」
白い肌に浮き出る腹筋。
血管の浮いた腕。
ああ、私は人類最強の身体に抱かれたのか。我ながら可笑しな考えが頭を過って……それから。
「自分が誰に愛されているのか、その身を以て実感するといい」
この日、私は初めて見た。
兵長が笑ったのだ。
それはとても妖艶で。
普段の無表情からは想像出来ない程、愛と優しさに満ち溢れた笑顔だった。
数年後、昔話の肴として描いた“妖艶兵長”にリヴァイ班が総員喀血するのはもう少し後のお話。
第21章[兵長のターン]完