第21章 兵長のターン【R18】
「おい…おいおい……何あれ、凄ぇ険悪な雰囲気じゃね?」
そんな声が聞こえて視線を動かすと、シャワー室帰りの104期生が此方を見ていた。
声の主は新兵一のおバカ坊主、コニー・スプリンガーだ。
「なァおい、何で兵長が通常兵舎にいるんだ?」
ライナーの服を引っ張りつつドデカい声で問うコニー。
顔面蒼白でそちらを見やる私と目が合ったライナーは、咄嗟にコニーの頭をはたく。
「痛でっ!何すんだよ⁉︎」
「黙れ馬鹿……‼︎ もう行くぞ!」
「はァ?ちょ、おい待てよ!」
そそくさと兵舎へ入って行く104期生達。コニーのKY発言だけはいつまでも響き渡っていた。
「なァ、おい!何で兵長とジャンが気まずい感じなんだよ⁉︎ ライナーってば!」
後日、コニーが兵長のバックドロップキックを食らったのは言うまでもない。