第20章 宣戦布告【R18】
更に時は流れて、とある日の夕暮れ。
私はジャンと共に新兵兵舎裏でひと時の逢瀬に溺れていた。
「……先生」
壁に左腕をついて唇を寄せるジャン。
もう一方の手は私の顎に添えられている。
私はそのキスを受け止めながら彼の背に手を這わした。
鍛え上げられた背筋。
鋼のような肉体に優しく指を滑らすとジャンの息が少し荒くなる。
「この間のアレさ、」
ジャンは唇から首元へとキスの場所を移しながら言葉を紡いだ。
『あれ…?』
「オーディションの……先生、凄ぇ可愛かった」
甘ったるい褒め言葉に苦笑いを漏らす私。そんな私の首筋にジャンが軽く歯を立てる。