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[進撃]何度でも[R18]

第13章 ビビるジャン


私はライナーとベルトルトに連れられて通常兵舎にやって来た。

実験場や講義室と同じ木材で造られた簡素な建物。
いくつかある内の、最も古びた兵舎が新兵に割り当てられた物だ。

「俺達は訓練場に戻らなきゃならねぇ」

「小さな談話室があるから、其処で待っててよ」

背の高い二人に言われて私は談話室を目指す。
新兵兵舎の中はガランとしていて、人の気配は感じられない。

『(……訓練で出払ってるのか)』

そんな事を考えながら歩いていると、程なくして目的地に辿り着いた。

談話室…と云うよりも談話スペースと言った方がそれらしい。
壁や扉といった物はなく、兵舎一階の最奥に開けた空間が設けられている。

煤だらけのストーブを囲むようにして置かれた木製の椅子やソファ。

昨晩の名残なのだろうか。
楕円状の低いテーブルは食べ物のカスやカップで散らかりっぱなしだ。

兵長が見たら確実にキレるだろう。

神経質な上官の顔を思い起こしながらソファに座ってみると、中々にして良い座り心地だった。

新兵の訓練はいつ頃終わるのだろうか。

硬めの布に頭をもたげて目を閉じる。
実験の疲れもあってか、私の意識はすぐに遠退いていった。
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