第10章 師団長と酔っ払い
本当の問題はここからだったことに
今更気付かされた。
この状態で寝ろという無理難題。
あと朝まで何時間あるんだ?と
時計に目を移す。
あと…4時間。
ナイルは溜め息を吐き、
腕の力を強めた。
「んっ…」
その力に押され、
リオから声が漏れる。
無意識であったため、
咄嗟に腕から力を抜いた。
そしてこの数分の間も、
リオの足がそわそわと動き、
肌の滑らかさを感じずにはいられなかった。
「くっそ…むかつく。」
気持ち良さそうに寝ているリオの顔を見ると
そんな言葉しか出なかった。
明日は絶対豪華に夕飯を作ってもらおうと決心した。