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師団長と妄想日記

第5章 師団長に八つ当たり


ナイルの手の甲に
赤い跡が点々とできる。


「んー眠いかも。」


その跡をたまに撫でては
また別のところに跡を残す。


「寝たらいいだろ」

「だってまだやらなきゃいけないことある。」

「明日じゃダメなのか?」

「後回しにしたら明日の私が
イライラしちゃうじゃん。」

「今のリオも
イライラしてるだろ」

「まだ今は頑張れる気がするの」


ただ眠いだけ。

それなのに、
あれもこれも色々残っている。

いや、結局その場その場で
片付けなかった私が悪いんだけど。

だから、そのイライラを
ナイルにぶつけ中。


「痛い?」

「痛い。」


ナイルを見上げながら尋ねると、
すごく真顔で言われた。
少し笑いそうになった。


「ナイルって変な人だよね。」

「リオに言われたくねぇ。」

「変態と変人だったらどっちが嫌?」

「どっちも嫌だ。」


即答された。

特にこの話は続かないよ?


つねるのも飽きたから、
手を繋いでみた。

指と指をしっかり絡ませる。

ナイルもギュッと
手を握ってくれた。


なんとなく落ち着いた。


ただそれだけの
なんてことない日常。


あと5分充電したら、
全力でナイルにイタズラしよ。




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