第4章 師団長とフェチ
改めて聞かれると悩むようで、
私のことを上から下まで
なぞるように視線が動く。
髪の毛を耳にかけたり、
手をグーパーしてあげたり、
私も一緒にフェチになりそうな
パーツを探してみる。
そうしていると、
私を見つめていたナイルが
急に吹き出して笑った。
「え?どしたの?
急に笑い出すとか怖い」
「あ、いや、何でもねぇ」
ナイルは我に帰ったようで、
少し顔を赤くしながら
私から目線を逸らした。
「なんか…いや、何でもない。」
思ったことが
口から飛び出そうになったが、
この先の言葉はさすがにナイルを傷つけかねないのでやめた。
ただでさえ
年の差のせいか、
私の言葉に傷つきやすい。
「まぁいいや。
何か見つかった?」