第15章 師団長と腹チラ
「おい、あんまり身体冷やすと風邪ひくぞ。」
目を閉じて、
顔面に風をあてていたら、
扇風機の首が明後日の方向へ向けられた。
リオはその声の主である
ナイルへそっと目を向けた。
「そんなに暑いか?」
「ううん。暑くない。ちょっと寒い。」
「ならエアコンか扇風機か止めろ。」
扇風機は切られ、
頭を小突かれる。
「ほら、アイス。」
「ん。ありがと。」
ナイルはコンビニの袋から
アイスを手渡してくれた。
アイスが食べたい。と
特に深い意味を込めたわけではなく呟くと
わざわざこの暑い中
コンビニへ買いにいってくれた。
相変わらず私に甘いんだから。