第14章 師団長と女の子の日
「うるせぇ。
あー、フォークいるわ。」
ナイルは再び立ち上がり、
フォークを持ってくる。
「ナイルに準備任せたら
なんか立ったり座ったり激しいね。」
座ってから気付くのは
わからないでもないけれど。
「…普段リオに
任せっぱなしだからな。
感謝してる。」
最後の言葉を誤魔化すように
ナイルはフルーツの余り乗っていない
タルトに噛り付いた。
「なんか……
ナイルが優しすぎて怖い。」
でも、今日のナイルの言葉も
行動も全部嬉しくて、
ニヤニヤしてしまう。
「俺はいっつもリオを
甘やかしてるだろ。
でもまぁ、あれだ、
しんどい時は甘えろ。」
「…ありがとう。」