第13章 師団長と雷
「……あー…そうだったな。」
ナイルが何かを思い出したように
ニヤニヤし始めた。
「リオそういえば、
雷ダメなんだっけ?」
そう言うと、
しがみついていたリオの手が
パッと離れた。
「いや、違う…間違えた…
ご飯作ってくる。」
目線を逸らしながら
リオは呟き、
キッチンへ向かった。
再び雷の音が響く。
「やっぱり無理。」
数歩進んだだけで、
Uターンして、再びナイルに抱きつき胸に顔を埋める。
「今日ご飯サボっていい?」
切実な顔で
ナイルを見上げてくる。
そんな顔にナイルが
逆らえるはずがなかった。