第13章 師団長と雷
「くっそ、最悪だな。」
ナイルはタイミング悪く
雷を伴う大雨にぶつかり、
びしょ濡れになって
家に帰ってきた。
「リオー。」
返答がない。
さすがにこのまま家の中にあがると怒られそうな気がして、
リオを呼ぶ。
「リオー、タオル!!」
相変わらず返答も
物音もしない。
「寝てんのか…?」
リオが
睡魔に負けて寝ていることは少なくない。
「チッ…仕方ねぇか…」
ナイルは諦めて、
靴下を脱ぎ、
ズボンの裾を少し捲り上げて脱衣所へ向かった。
これだけびしょ濡れのままでは
どうしようもないと思い、
シャワーを浴びることにした。