• テキストサイズ

ツンデレに悪いヤツなんかいない(たぶん。)

第10章 は?もう俺はお前だけのツンデレじゃねーから……。


カインが中に入れずにいると、扉の方がガチャリと音を立てて開き、ハンスが現れた。


ハンスは目の前のカインに少し驚いた様子だったが、ふっ、と優しく微笑んで、どうぞ、とカインを中へと促した。


「朝からカインに会いに来てもらえるなんて、幸せだなぁ」


ハンスはニコニコと嬉しそうに珈琲を淹れてくれた。


「でも俺が会いに行こうと思ってたんだが……先を越されてしまったな」


自分も珈琲に口をつけながら、ドカッ、とカインの隣に腰を下ろした。


カインはまた心臓が早鐘のように鳴り始めて、思わず胸を押さえた。


「どうした?何処か具合でも悪いのか?」


「べ、別になんでもねー」


カインはハンスにバレないように、思い切り素っ気なく答えた。


「……そうか、本当に大丈夫なんだな?」


ハンスに念を押されて、少し言葉に詰まったが、なんとか、ああ、と答えることが出来た。
/ 97ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp