第1章 ツンデレって何だ⁈
カインは周りを見渡してみるが、白いウサギは何処にも見当たらない。
「嘘だろ……俺…どうしろってんだ」
落胆の色を隠せないで項垂れていると、カタ…っと、後ろで何かが動いた音がした。
カインは頭を上げ勢い良く、音のした方を見やる。すると……ー
「いや〜、見つかっちゃいましたねぇ〜」
頭をかき、ヘラヘラと笑いながら一人の男が此方に歩み寄ってくる。
その丸眼鏡の男を見て、カインは口を開けて絶句した。
「……?どうしましたか?あれ〜聞こえてます?」
「お…っ、おまっ、耳っ!」
カインはパクパクと口を開け閉めさせながら、必死に訴える。