第1章 かぜひき
「…い…おーい…沙希?」
聡?だよね
「ん、ふぁぁ。ん?」
「おかゆ。これ食って元気出せよ?」
そういって出てきたのは、すごくおいしそうなおかゆ。
料理できたんだ。
「俺が食べさせてやるから」
そういってレンゲに少しすくって。
「はい、あーん」
「あー…ん。…あんまり味わかんない」
「だろうなー。まぁいいや。
にしても、いつもは恥ずかしがるくせに、今日は素直だな。
風邪ひくと静かになるもんだな」
「もー!そんなことない!」
なんだかんだ言っても、聡といると落ち着く。
安らぐ。
いつのまにかおかゆも食べきってた。