第2章 新しい世界へ!
夏海SIDE
「用意出来たよー?」
「よし、行くか。」
「そうね…。」
「どうした?元気がないな?」
「もう、あの頃から16年も経つから不安になっちゃって…って夏海の方が不安なのにねっ!」
「無理はするなよ?」
「うんっ。夏海は平気?」
「だ、だ、大丈夫!!」
「いや、ぜっんぜん大丈夫そうにみえないんだけど。」
「平気だよ!!じゃ、行こ?」
「そうね。」
そう、お母さんが言うと2人は歩きだした。私も着いて行くと
「えっ!?地下??!!」
「そうだ/よ。」
「知らなかった…。」
「誰にも知られないようにしてたからね。」
「ここだ。」
お父さんが指した所には、壁に空いている真っ黒な穴。大きさは排水溝ぐらい?
「確か、この穴の中にはいるのよね。」
「はあああ?!この穴をくぐんの?!」
「そうだ。よし、俺から行く。次夏海でいいか?」
「うん。」
「いいわよ。」
「よし。」
そうして、お父さんは穴の中に入っていった。
「頑張れ!!すぐ終わるから!」
「わ、分かった!頑張る!」
穴の中足を踏み入れる。
普通のコンクリートっぽい。
よし、両足入れて座れた。
「押してあげる。心の準備はいい?」
「いいよ。」
…そう言った瞬間、私は意識を失った。