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妖怪町.手伝い係

第3章 【妖怪町】天狗様


そして、現在妖怪町にいる。


「こ、ここが妖怪町...」

辺りを見回すけど、妖怪、妖怪、妖怪、妖怪。全て妖怪だ。
妖怪に見えないのもいるけどきっと人型の妖怪なんだろうな。

「やっぱここが安心するのぅ。空気もよい。それに、賑やかじゃろ?」
「確かに...」

僕の住んでる都会の町も人で賑わっているが、ここはなにか違う。祭りの賑やかさだ。

すると化け狐が歩いている足を止めた。

「どうした?」

化け狐が僕のほうを振り返り、

「今から天狗様のとこへ行く。無礼のないようにな。」

と言ったのだ。

「..................天狗様?は?え?急にそんな!!!」

僕は気がつくと鼻から血を流していた。生まれつき気持ちが、たかぶったりすると鼻血がでるんだ。

慌てて手で拭った。

「何をそんなにあたふたしとるんじゃ。」
「だって天狗様って偉いんだろ!?本とかでもよく見かけるけど...なんか...怖そうだし...」
「そりゃあ怒ると怖いぞ。だけど礼儀正しくしとけばなんの問題もない。」


化け狐はそういい放った...が、やはり唐突すぎてまた鼻血が出そうだ。

「それに、天狗様からの命令だからのぅ。会わせなければ。」

そう言って化け狐はまた歩き始めた。
行く先はきっと天狗様のところ。
行きたくはないが、こんな妖怪がうじゃうじゃいるところで一人だなんてごめんだ。

僕も化け狐の後へ続いて歩いた。


化け狐が、

「まだお互い名を申してなかったな。ワシは『朽葉』」

と名乗る。

「あっ、僕は『長春 隆希』!」

急だったから少し慌てた。でも朽葉は気にはしてなかったようだ。

「リューキ、か。」
「んだよ...なんか文句あっか?」

朽葉はクスクスと笑って、何も。と言った。
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