第5章 過去………
暫く歩いて、何も出てこない。2人が歩いている音しか聞こえない。暗く、風などの音が全く聞こえないのだ。いや……聞こえない筈なのだ……。だけど、余計な足音が聞こえてくるのだった。
「ねぇ、蓮……。足音、おかしくない?」
「んなもん、分かってんだよ。……止まるか。」
2人も異変に気が付き足を止める。しかし、カツン、カツン…という足音がやはり聞こえてくる。それも、そんなに遠くはなかった。お互いの顔を見て、不思議に思うと同時に、恐怖に襲い掛かる。
「…誰かいるみてぇだな……。」
「…………そ、そうみたいだね………。」
蓮は、睨み付けるように足音が聞こえる方向見る。逆に、恐怖を感じてしまっている香李は、体が震え始めた。
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