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イナクナッテシマエバイイ…

第4章 クルイ


→2人で逃げる。

「嫌だよ!!2人で逃げるの!!優稀みたいに、居なくなっちゃったら………私………。」


香李は、涙が一杯になった瞳で、蓮を見て言った。彼は、息を呑み込み何も言えなかった。だが、少女は何も待ってくれない。徐々に2人に近づいて行く。蓮は、あぁ、もう!!と声を張り上げて、彼女の右腕を掴み走り出す。


「分かったから、逃げるぞッ!!」

「…………………うん!!!」


2人は、一緒にその場から離れるように全力で逃げ出す。勿論のこと、少女は2人の後を追いかけていく。


「マッテヨ………。マッテヨ…………。」


2人は、少女の言葉を無視して、とりあえず逃げ続ける。段々と少女との距離が遠ざかってきた。やがて、後ろを振り向くと少女の姿は、見えないがまだ足音は聞こえてくる。


「チッ………まだ、近くにいるみてぇだな。」

「うん、そうみたいだね………。」


2人は、少女の姿が見えなくても安全を確保するため、まだ走る事に専念するのだった。




































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