第4章 クルイ
暫く、湖に居た蓮と香李。やっと、2人は落ち着きを取り戻して、お互いに向き合う。
「蓮、これからどうするの?」
「どうするって言われてもなぁ…。とりあえず、俺が気になるのは、この鍵に書いてある地下室が気になる。」
蓮は、香李にそう言ってポケットから鍵を取り出し見せる。地下室?と言葉を漏らす香李。それに頷く蓮。一度蓮は、青空を見上げて視線を戻す。
「神社に、戻るとするか……。此処に居ても仕方ねぇし……。…それに、此処は気味が悪すぎる……。」
「…………そうだね………。戻ろうか………。」
香李と蓮は、神社に向かって歩き始めた。数分歩いて、神社に戻って来たのはいいが、地下室の行方が分かっておらず何をしていいか分からなかった。
「ねぇ……あれ何?」
「んあ?あぁ………多分倉庫なんかじゃねぇの?」
香李が指をさした方向は、神社の近くにある建物。其処には、つい先ほど稟が開けようとしていた建物だ。それを思い出した蓮は、その倉庫に近づく。蓮は、扉に手を掛けて引っ張る。其処にあったものとは………。
「っ……んだよ、これ……。」
「っ!!!!!!」
2人とも言葉を失う。其処には、大量の拷問道具だった。道具に、赤い斑点があるのだ。正確には、黒い色に近かったのだ。これで分かることだ……全て血だと………。2人は、恐る恐るその倉庫の中に入る。入った瞬間から、鉄の臭いが酷かった。
「れ、蓮…………知ってたの?この大量の……拷問道具……。」
「知らねぇよ。初めて見た物ばっかりだぜ………。何故、隠してたんだよ………。俺が一番知りてぇよ……。」
蓮は、震える声で香李の質問に答えるのだ。