第2章 1人は……ダメ……
→蓮を説得する。
私は、恐怖をなんとか抑えながら蓮に問いかける。
「れ、蓮!元に戻ってッ!貴方は、それでいいの!?」
ピクッと体を反応させる蓮。これで、分かった事だ。蓮の意識は、ちゃんとあるという証明。
だけど、一歩また一歩と私に近づいてくる。私は、唇を噛み締め蓮の説得を試みる。
「蓮!お願いだから聞いてよッ!今、大変な状況なんだよ!それは、一番貴方が分かってるんじゃないの!?」
「っ!!!!!」
私は、声を張り上げる。その時、足の動きを完全に、停止させる蓮。蓮は、頭を抱え出す。
そして、うなり声を出しながら………。まるで、自分自身と戦っているように見える。私は、それをただ単に、見守る事しかできなかった。
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