第2章 1人は……ダメ……
─蓮─
なんだよ……このノートは……。俺は、そんな風に思いながら、ノートを閉じる。意味がわからん。
俺は、元の場所にノートを置き外へと出る。再び、空を見上げる。空を見て何が変わる香と思えば、何も変わらない。
こんな状況だ。早く皆を見つけて、とっとと帰ろう。俺の視線は、地面を写す。
「……面倒くせぇ……。」
俺は、稟を探すため歩き出す。というか、何故俺が稟にこだわる?まぁ……自然に、香李には優稀が付いてるから自然に、そう思考的になったのだろう。
眼鏡をクイッと持ち上げて、周りを見る。しかし、誰もいない。人の気配など全くしない。
その時、人らしき者が走って行くのが見えた。俺は、その後を追いかけるように走り出した。
─蓮 終わり─