第1章 ひどい!
@ ごめんね。無神経だったよね。本当にごめん
@ 初めてデートしたのは×日。初めてキスしたのが×日。両方5月だよね。さっきは恥ずかしかったから言わなかっただけ。許して
@ 教室にいなかったけど図書館にいるのかな。会いたくないなら行かないから今いる場所だけ教えて
逢坂くんからラインでメッセージが来てる。
私は彼の予想通り図書館にいた。
やっぱり読まれてるし、私の扱いにも慣れてる。腹立つ。
…でも返信しておこう。
@ 図書館にいる。来なくていい。もう怒ってない
すぐまた彼から返信がくる。
@ よかった。じゃあまた帰りにね
…
放課後、教室で帰る準備をして図書館に向かおうとしたところで逢坂くんに会った。
「あ、ゆめちゃん。ちょうどよかった。今日、部活休むからもう帰ろう」
彼がにこにこして言う。
「…朝のこと気にしてくれてるの?別にいいのに」
まだ私が怒ってると思ってるのかな。
そんなことないのに。たぶん。
「もう休むって言っちゃったし。せっかくだから家で一緒に勉強しよう」
「…うん」
彼の言葉に私は頷いた。