第6章 どうだった?
平日昼間のラブホ街、私は逢坂くんと手を繋いで歩いてる。
中間テストが終わって約束の日になったから。
ただでさえこういうのって緊張するのに今日は更に気が重い。
一緒にお風呂に入る約束してるから。
「テストはどうだった?」
あまりしゃべらない私を気遣ってか、逢坂くんが私に声をかける。
それ昨日も聞かれたけど。
「まあまあかな」
私は昨日と同じ答えをする。
「それって…結構自信あるってこと?」
逢坂くんは昨日とはちょっと違って突っ込んで聞いてきた。
「うん」
私は彼の質問に頷いた。
「そっか…」
彼は優しく微笑んだ。
心配してくれてるのかな。
2年の時は付きっ切りで勉強教えてもらってたから。
しかも去年の今頃は逢坂くんからしたらびっくりするぐらいバカだったろうし…。
でも逢坂くんのおかげで勉強の仕方とかわかって、理系がまだマシっていうのもわかって…。
逢坂くんに教えてもらったことはそれだけじゃないけど…。
「うふふっ」
私は思い出し笑いしてしまう。
逢坂くんも笑って私に聞く。
「何?どうしたの?」
「なんでもないよ」
笑ってごまかす。
「そっか。エッチなこと考えてたんだね」
逢坂くんがふふっと笑う。
私は怒ったフリして否定する。
「違うもん!」
そうだけどね。