第5章 ちょっと待ってて
「絶対ヤダ」
「どうしてずっとお風呂だけダメなの?もっといろいろ恥ずかしい事してるのに」
彼が不服そうな顔で言う。
テストが終わった後、平日に休みがあるからラブホに行って一緒にお風呂に入ろうっていう提案を断ったから。
ラブホはいいけどお風呂はヤダ。
「だってお風呂は目を開けていないといけないし…」
「そんなことを気にしていたの?目を閉じていていいよ。僕がちゃんと洗ってあげる」
私の言い訳に彼がにっこり笑って答える。
いやいやいや…。
「ねぇ、いいよね?」
「…いやです」
「目を開けてエッチできたんだから、目を閉じてお風呂に入るのなんて余裕だよ」
「…無理」
「じゃあ目隠ししてあげる」
「余計にイヤ」
「…うーん、しょうがないなぁ。じゃあ普通に入るのでいいよ」
「……」
結局流されて日にちを約束させられてしまった…。