第6章 高尾と緑間と。
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雑貨屋を出て暫くの間、三人はぶらぶらしていた。
の手には高尾から貰ったネックレスが握られている。
「……」
他人に物をプレゼントされたのが久し振り過ぎたため、はこの後どうしたらいいのかわからず、正直困っていた。
緑間、高尾もその事がわかっている。
だがここで助け舟を出せばの為にならないことも十二分にわかっていた。
「……あの、さ。」
「「!」」
が口を開いた。
「……これ、付けます。」
……ほら。
君はちゃんと、自分で前に進める。
「……仕方がない。つけてやるのだよ。」
……いつか、君の笑顔が見たいから。
少しずつ、一緒に、前に進もう。
高尾と緑間は顔を見合わせ、お互いに柔らかい表情を見せた。