第4章 本当の自分
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ガチャガチャッ…バタンッ…ガチャンッ……!
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」
家に入った後も、靴を脱がずにその場に立ち尽くしている。
学校と家との往復手段は車だというのにもかかわらず、額にはうっすら汗さえ浮かんでいる。
【どうして本当の事を話そうとしないんだ?】
(……話せる人間が……誰もいないからじゃん……!)
心の中で、は赤司の言葉に強く反発していた。
引いていた頭の痛みが、またズキズキとを襲う。
(……私は誰も、信じない。自分以外の誰も、信じない。誰も……!)
まるで、自分に暗示をかけるかのようなその言動は、ますますの心を掻き乱すだけだった。
そして
グニャリ……
目の前の景色が歪んだ。
「うっ……」
身体をくの字に曲げ、苦しそうに顔が歪む
そうして、の意識は闇へと堕ちていった。
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