第6章 空虚と決意
リヴァイがリアの部屋の扉を開ける。
すると床に座り込み、耳を塞いで泣きじゃくるリアが居た。
リヴァイはリアの肩にそっと手を置く。
リアは肩をビクリとさせると、
振り返ってリヴァイを見上げた。
「…どうした。なぜ泣いている。」
先ほどまで考えていた言葉は全て飛び、素直な言葉が出てこないことにイラつきを感じる。
「怖いの…何もわからない。」
リヴァイは何か言おうと直ぐに次に話す言葉を考えていたが、リアの言葉で全て消え去った。
「私は誰?貴方は誰なの?」
そうか。
俺は間に合わなかったのか。
リヴァイの目からは涙がこぼれる。
するとリアは涙を止めてリヴァイの頬に手を当てた。
「あなたもわからないの?」
「……ッ、俺はどうすればいい?」
リヴァイはリアの肩に額を置く。
「……一緒に探そう。大丈夫、すぐに見つかるよ。」
リヴァイが顔を上げると、リアはリヴァイの手をとって笑っていた。