第2章 運命は残酷で
エルヴィンと別れ自室に戻ったリヴァイは、ベッドに座り考えを巡らせていた。
正直リアの記憶のことはショックだった。自分の気持ちにも気づき始めていたんだ。これからだった。
しかし自信が無かった。
リアはこれから自覚もないまま全てを忘れていくだろう。
今日のことも、俺のことも、リア自身のことだって。
そんな彼女を俺は側で見続けることができるのだろうか。
リアの心までこの背に背負うことが出来るだろうか。
…エルヴィンがリアを好いていたことはなんとなく感じていた。
アイツがなんでも無い女を招く筈が無い。
だが、それを正面で言われたことに驚いていた。
アイツが考えることはこれまでもわからなかったが、今回は尚更だ。話しの意図が掴めない。
完全に元通りの感触になった足を見つめるが答えはみつからない。
自分が何に頭を抱えているのかすらわからなくなり、そのまま体を倒して眠りについた。