第2章 運命は残酷で
調査兵団の門を抜け、街中へゆっくりと進んでいく。
リアは久しぶりの外に気分が高まり、キョロキョロと忙しなく顔を動かしていた。
リアの楽しそうな様子に、リヴァイも嬉しくなり頬が緩む。
「落ちんじゃねぇぞ。」
「見てください!子ども達が遊んでますよ。わっ!手を振ってくれてる〜!」
「てめえがまるで子どもだな。」
リアは目を閉じ大きく空気を吸い込む。
「うわ〜いい匂い!近くに食堂でもあるんですかね。」
しばらく進むと住宅地を抜け、坂道を上がり始める。
足場は悪くなっていくが、景色は緑へと変わり空気が澄んでいく。
リアは始めははしゃいでいたが、すでに夢の中へと入っていた。
「おい、リア。起きろ。」
気がつけば馬の揺れは無くなり、いつもの声で意識がはっきりとしてくる。
「あれ、私寝ちゃってたんですね。」
「体調は大丈夫か?」
リアは目をこすり、大きく伸びをする。下ろした手に草があたり、自分は芝生に座っていることに気づく。
「大丈夫ですよ。着きましたか?」
「あぁ、見ろ。」
リアはリヴァイの指差す方を見た。