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密かな交換条件・2【進撃の巨人】

第13章 抑えられない情動



「俺がお前を好きになったのは
お前がエルヴィンを好きになったのと、
同じタイミングだろうな。」

「えっ?!」

エルヴィンに恋に落ちたのは、
この兵団に来た、
まさにその日の出来事だった。


ミケと初めて会ったのは……

思い返そうと考えを巡らすが、
記憶の中にそれはなく、
申し訳ない気持ちが込み上げて、
思わずベッドに顔を伏せる。


「思い出せないのも無理はない。
お前はエルヴィンしか
眼中になかったようだからな。
だが、エルヴィンが食堂の前で
お前に声を掛けた時、
俺はエルヴィンの真後ろにいた。」

「ほ、ほんとですか……?」


そんな記憶は全くなかった。

と言うより、あの時はエルヴィンの
ことしか視界に入っておらず、
それ以外は全て風景の様に思っていた。

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