第12章 策士の思惑
「おいおい、呼び出しておきながら、
俺のことは放置か?」
開きっぱなしのドアから声が聞こえ、
4人は一斉にドアの方に目を向ける。
「リヴァイ。
急に呼び出して悪かったな。
お前に話があるんだ。」
エルヴィンはそう言って
ソファーの背もたれに手をかける。
「悪いが他の3人は出て行ってくれるか?」
「えっ、私たちに内緒の話しでもするの?!」
「分隊長、ここは団長の指示に従うべきです。」
モブリットはハンジを
半分引き摺りながら部屋を後にし、
ミケもその後に続いて部屋を出て行った。
「なんだ。深刻な話か?」
「……そうだな。
俺にとっても、お前にとっても、
好ましい話ではないだろう。」
エルヴィンはそう言うと、
ゆっくりドアを閉めた。