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密かな交換条件・2【進撃の巨人】

第10章 弾かれたように



「はぁっ…、んっ、
……エルヴィン団長、エマのことは、
もう、いいんですか?」

「どうかな。
そう簡単に諦められる気はしないが、
君と身体の相性が良ければ、
彼女を想っていたとしても、
君を抱くことくらい出来るよ。」


エルヴィンのその一言で、
一気に頭に血が上った。


これは止めに入るべきなんじゃないのか。


だが、アンを酷く突き離した自分が
ここでエルヴィンを止められる立場では
ない気がした。



「……それ、身体の関係だけ、
ってことですか……?」


息を弾ませるアンの声がヤケに色っぽく、
自分以外にそんな声を聞かせて欲しくない、
なんて身勝手な感情が湧き出してくる。


「そうなるかも知れないが、
君はそれでもいいと思っているんだろう?」

エルヴィンのその問いかけを聞いた途端、
反射的に身体が動いた。

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