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密かな交換条件・2【進撃の巨人】

第4章 自然と惹き寄せられる




次の日。

兵団が調査に行くのを見送ってすぐ、
ミケがあらかじめ用意していた馬車に乗り込み、
クロルバ区の店の近くまで来た。


『馬車まで頼んでいたなんて、
ミケさんはどこまで用意周到なんだ。
やっぱり私に“断る”という選択肢は、
用意されてなかったんだな……』





店に行く為の路地裏に入り、
視線だけで辺りを見回す。

エルヴィンやミケと一緒に来た時は、
そこまで気にならなかったが、
この界隈は明らかに治安が悪そうだ。

道のど真ん中で酒を煽っている男がいれば、
こんな真っ昼間から
客引きをする娼婦もいる。


自分もそこまで育ちがいい方ではないが、
此処ほどではない。


あの女性は、こんな場所で育って、
よく擦れなかったものだ……

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