第3章 表向きの方針か偽りのない本心か
明日から一か月近く
ミケと会えなくなるにも関わらず、
こんな離れ方をしてしまったことで、
胸の奥がズキズキと音を立てるように痛む。
ミケに
“それは本音なのか?”
と、何度も問い詰めたが、
実際自分だって本音なんて
何一つとして言っていない。
“ミケさんの側に居たいから、
団長のことはもういいです。”
と、ハッキリそう言えば
良かったんじゃないのか……
だけど、それを今のミケに言ったとして
ミケはどういう反応を見せるのだろう。
まだお前はエルヴィンのことが好きなはずだ。
諦めず、もう少し頑張ってみろ。
……そのどちらかを言われる気しかしない。
今の自分に出来ることは、
女性の応援をすることしかないのか。
呼吸をする都度、ため息が漏れ出す様で
意図して呼吸を止めた。