第3章 表向きの方針か偽りのない本心か
「アン。話には続きがある。」
唖然とした表情を浮かべていたのか、
ミケに軽く肩を摩られ
再びミケの顔を見上げる。
「今あの女が惹かれているのはリヴァイだ。」
………リヴァイ?
なぜ今その名前がここで……
……いや。
あの店から帰る途中、
エルヴィンとの会話に出てきた。
確か言っていたはずだ。
“私の気持ちに気付かないのは、
彼女とリヴァイだけだ”と。
「俺とエルヴィンの憶測にしか過ぎないが、
多分リヴァイもあの女に惹かれてる。」
「……両想いってことですか?」